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角川武蔵野ミュージアムの1階にあるグランドギャラリーで、2021年10月30日(土)から開催されている浮世絵劇場を見てきました。巨大映像空間へ没入です!すごいの一言!絶対見ないと損!一生悔やむ事になります!ご紹介します。
目 次
1. 浮世絵劇場 from Paris とは
2018年から19年にかけてフランスで開催され、合計200万人を動員した展覧会「Dreamed Japan “Images of the Floating World”」を、大幅にパワーアップして日本で「Spirit of JAPAN」として展示するものです。作品数は全部で440点にのぼります。映像は、アーティスト集団 ダニーローズ・スタジオが作りました。
【角川武蔵野ミュージアム】「浮世絵劇場 from Paris」ティザー篇 / “UKIYO-E THEATER from Paris” Teaser - YouTube
浮世絵は古典芸術ですが、今も進化をしています。展示内容は下記です。
- Spirit of JAPAN
浮世絵を中心としたの30分の映像で今回のメインです。12幕の異なる映像シーンがプロジェクションマッピングを使い、1,100㎡を超える360度体験型巨大映像空間に映し出されます。 - 本展で使用された大量の浮世絵
ダニーローズ・スタジオが作品を作る際にインスピレーションを得た浮世絵がモビールで紹介されています。映像ではシーンが次から次へと流れるので、わかりにくいですが、実はかなり多くの浮世絵が使われています。その見せ方が独特なので、日本人も大いに参考にすべきです。
- 日本の現代浮世絵師たちの作品
新たな感性で作り続ける新たな浮世絵を見ることができます。デビット・ボウイを題材とした新感覚の浮世絵は大英博物館に収蔵されているほどです。木版画もありました。同じ図柄でも色板を変えるだけで、こうも印象が違い、時間の流れを感じさせるものです。
2. そもそも、浮世絵とは何?
「浮世絵」とは、江戸時代から大正時代に掛けて描かれた、風俗を描いた絵画のことです。「浮世」とは「現世」の事です。この世は「憂き世」で嫌なことばかり。それならば、ウキウキと浮かれて楽しく、この世を謳歌して暮らしたいと「浮世」の字が当てられた浮世絵が描かれるようになりました。なので、人々の身近な情景が描かれました。
題材から見ると下記のカテゴリーがあります。これ以外にもありとあらゆる場面が題材となりました。
書き方では2種類あります。
- 木版画
絵師が描いた絵を彫って木版で刷り上げた浮世絵の事。木版を1つ作ればコピーできるので、安価です。浮世絵1枚は28文、かけ蕎麦一杯と同じ値段だったと言われています。 - 肉筆画
絵師が自分の手筆で描いた、この世に1枚しかない浮世絵の事。肉筆画はとても高価で、一般庶民ではたとえ購入したくても買うことができない品でした。富裕層が絵師に注文して制作するのが基本だったのです。
3. 誰が作ったの?
ダニーローズ・スタジオです。パリをベースに活動しているアーティスト集団です。デジタル・アーティスト、プログラマー、音楽家、絵師、照明技師など、多領域にわたるエキスパートが属しています。
彼らは、建築、デジタル・アート、サウンドスケープ・デザインといった異なる領域の相互作用を探求しながら、芸術的アプローチを試みています。知覚・感覚を重要視し、先進的な技術を使う事で、非現実的な空間を創造し、鑑賞者に今まで感じた事のない感覚体験を与える没入型アート体験開発を得意としています。
全世界で活動しており、既に、オーストラリア、イタリア、アメリカ、ブラジル、シンガポール、中国などで、空間や建造物をキャンパスとして、デジタルアートを描いています。
今回の原作は、浮世絵にテクノロジーとストーリーを掛け合わせて創造されたもので、「Dreamed Japan」としてフランスで公開され、累計200万人が衝撃を受けた作品です。
4. Spirit of JAPAN
浮世絵を中心としたメインのこの映像をもう少し紹介します。全部で12幕から成っていますが、実際には30分の映像として次から次へと流れていきます。
- 第1幕 風景 浮世絵風景画の数々
葛飾北斎「富嶽三十六景」「諸国瀧廻り」や、歌川広重「東海道五十三次」らによる浮世絵風景画の数々が屏風や扇のように現れて消えます。 - 第2幕 桜 桜の花が映し出されて舞い散るシーン。美しい!
- 第3幕 日本の妖怪たち
蛍の群れが光り輝く森を奇妙な動物たちや妖怪たちがあてもなくさまようシーン - 第4幕 海 大波に抱かれる
沖の大波が突如、空間全体を包み込みます。モチーフとなるのは、葛飾北斎「富嶽三十六景」の「神奈川沖浪裏」。ダイナミック! - 第5幕 魚 海中の世界
大波が押し寄せ、砕け散りて静まってから、色やかたちの異なる魚や大蛸、巨大な鯨が海中を泳ぐシーン。迫力満点です。 - 第6幕 花 色合いがきれい!
- 第7幕 女 妖艶!芸者!
- 第8幕 扇 すばらしい!開いては閉じる美しさ
- 第9幕 書
静寂の中で次々と現れる、毛筆字の新たな表現方法 - 第10幕 空 飛び交う鶴の群れ
- 第11幕 歌舞伎・侍
目、口、手を提灯の明かりがほのかに照らす歌舞伎役者や、刀を構えていざ合戦に向けて激しい戦さの踊りを繰り広げる侍のシーン - 第12幕 提灯
戦さの緊張が解け、無数の提灯が夜空に昇るシーン。
第1幕 風景、2幕 桜


第3幕 日本の妖怪たち、第4幕 海


第5幕 魚、第6幕 花


第7幕 女、第8幕 扇


第9幕 書、第10幕 空


第11幕 歌舞伎・侍、第12幕 提灯


5. 感 想
まるで浮遊しているかのような気分でした伝統芸術に最新テクノロジーを加え、360度映像に没入する事で、浮世絵の新たな世界を堪能しました。上映は毎時00分、30分からの30分間ですが、どのタイミングで見始めても楽しめると思います。
部屋いっぱいに繰り広げられる映像は圧巻!つまり、まわりの壁のスクリーン全て、柱面全て、床全て、天井は機材があるので映像は映していません、没入という表現がふさわしいです。
あっという間の30分でしたが、終わった時、全身が震えていました。私は、コンピューターアートが好きで、プロジェクションマッピングとか、CGはよく見るのですが、ここまで大々的に、隅々まで映像に囲まれた経験はないです。プロジェクションマッピングはよく屋外の巨大建物に映像を映し出していますが、段違いにいいです。
チームラボ作品の一部にこのような演出の作品はありますが、その数倍すばらしいです!これがパリのアーティスト集団の作品である事で、さらに驚きでいっぱいです。
6. 基本情報
展示名称
記念展 浮世絵劇場 from Paris
開催場所
角川武蔵野ミュージアム 1F グランドギャラリー
住 所
埼玉県所沢市東所沢和田 3-31-3
アクセス
JR東所沢駅から900m、徒歩13分
JR東所沢駅改札は1ヶ所。改札を出て、まん前の道を右に700mほど歩きます。子供・ベビー服の西松屋がある交差点を左に曲がると東所沢公園があります。その公園内を突っ切れば着きます。大きな岩型の建物なので、すぐ見えます。
電話番号
0570-017-396
開催期間
2021/10/30(土)~2022/04/10(日)
開館時間
日~木曜 10:00~18:00
金・土 10:00~21:00
休館日
第1・3・5火曜日
休館日が祝日の場合は開館・翌日閉館
料 金
当日窓口購入
一般¥2,400、中高生¥2,000、小学生¥1,300
オンライン事前購入
一般¥2,200、中高生¥1,800、小学生¥1,100
オンライン購入が窓口に並ばなくて、会場に直行できるのでベターですが、購入後の日付変更ができません。
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