こんにちは!どこでもGOです!
しまなみ海道に行って来ました。本州・尾道と四国・今治とを結ぶ景色最高の道路です。距離ありますが、自転車で楽しむ方も多いですね。
その中の島の1つに生口島(いくちじま)があります。そこには耕三寺という浄土真宗のお寺があります。なんとこのお寺の敷地全体が博物館になっているんです。
境内の数々のすばらしい年代物の建物はもちろんですが、ここでの見どころは、千体仏がある千仏洞、白亜の大理石彫刻庭園!しまなみ海道沿いの観光スポットとしては必見です。
ご紹介しますね。
目 次
1. 耕三寺とは
耕三寺(こうさんじ)は、広島県尾道市の生口島(いくちじま)にある浄土真宗本願寺派の仏教寺院。実業家の耕三寺耕三さんが出家して僧侶となり耕三寺を建立しました。
1936年(昭和11年)から伽藍の建立が始められた新しい寺院で、日本各地の古建築を模して建てられた堂塔が建ち並び、「西の日光」「母の寺」とも呼ばれます。このうち、山門・本堂をはじめ15の建造物が国の登録有形文化財として登録されています。
寺の敷地全体が1953年3月14日より博物館法による登録博物館となっています。これは非常にめずらしい形態です。
御朱印、お守り、お札は販売していません。また、無檀家寺院なので基本入館料収入で維持しています。
見どころは下記の3ヶ所
- 耕三寺境内・耕三寺博物館
世界中のお母さんに感謝を込めて建立された「母の寺」、「西の日光」 - 千仏洞地獄峡
仏教世界での地獄観・極楽観と千体仏 - 未来心の丘
彫刻家杭谷一東が家族愛をテーマに製作した総大理石彫刻庭園
2. 耕三寺境内
山 門
りっぱな門構えの入口の山門です。京都御所紫宸殿の門を模したもの。御所の門は素木造であるのに対し、こちらは鉄鋼13トンを用いた極彩色の門です。
境内一望。正面には礼拝堂、そのちょっと高台に五重塔。五重塔の右には法宝蔵、左には僧宝蔵があり、本殿はその先にあります。本殿横には千仏洞、さらにその先の丘の上が「未来心の丘」になります。
境内図。こちらでも、外人の方をよく見かけました。
手水舎
迫力ある龍です。
室生寺五重塔を模して建てられました。耕三寺耕三のご母堂の納骨塔として1955年(昭和30年)2月に完成し、「大慈母塔」と名付けられました。心柱は木製ではなく1トン半の鉄鋼製の円筒です。五重塔と孝養門は第二次大戦後の建築であるため、登録有形文化財の登録対象外です。
五重塔の左後ろの建物は法宝蔵です。
法宝蔵(ほうほうぞう)
大阪四天王寺の金堂を模して建てられました。飛鳥時代に創建され、江戸時代に再建されています。耕三寺博物館展示館3号館。
僧宝蔵(そうほうぞう)
大阪四天王寺の金堂を模して建てられました。飛鳥時代に創建され、江戸時代に再建されています。耕三寺博物館展示館4号館。
この2つの蔵において耕三寺耕三が収集した美術品を中心に常設展示されています。
考養門
日光東照宮の陽明門を模して建てられました。なので、「西の日光」と呼ばれます。約10年間かけ、1964年(昭和39年)に完成しました。木組み、寸法などは陽明門と同じですが、彫刻、金具、彩色などは仏教様式を取り入れた独自のものとしています。五重塔と孝養門は第二次大戦後の建築であるため、登録有形文化財の登録対象外です。
右が門の右、左が門の左
本堂と手前の大礼壇
本堂は平等院鳳凰堂を模して建てられました。大礼壇は、白色大理石を用い、腰鏡は禽獣草花の浮彫をしており、水中には本願寺より頂いた睡蓮を咲かせて、西方極楽世界の七宝地を表しています。主要な儀式や行事が執り行われます。
3. 千仏洞地獄峡
この洞窟では、浄土真宗の祖である源信和上の書いた「往生要集」を視覚で体験できます。つまり、仏教世界での地獄観・極楽観が描かれています。
長さは350m、最深部は15mの洞窟、洞内は、富士山の溶岩と浅間山の焼石からなっています。「往生要集」の十界の各場面の彫刻絵と石仏約千体から成っています。
八大地獄
下記の8つになります。
- 等活地獄(とうかつじごく) 生きものを殺した罪
- 国縄地獄(こくじょうじごく) 盗みの罪
- 衆合地獄(しゅうごうじごく) 邪淫の罪
- 叫喚地獄(きょうかんじごく) 飲酒の罪
- 大叫喚地獄(だいきょうかんじごく) 嘘をつく罪
- 焦熱地獄(しょうねつじごく) 邪見の罪
- 大焦熱地獄(だいしょうねつじごく) 清浄戒をたもちたる尼を汚したる者
- 阿鼻地獄(あびじごく) 五逆罪、大乗を誹謗したる者
その他にも六道(ろくどう)つまり、輪廻転生の苦の世界の事、つまり、地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天道を表した絵など、たくさんあります。
これらの地獄絵図の後は、千体仏が続きます。
本当に千体あるほどたくさんの石仏の中を歩いて行きます。
4. 未来心の丘
杭谷一東(くえたにいっとう)さんが設計・製作した大理石の彫刻が並ぶ庭園です。2000年10月に開園しました。ここで使用されている大理石は全て彼のアトリエのあるイタリア・カッラーラで採掘されたものを、コンテナで日本に運んだものです。
手前のテーブルとイスの左にあるベンチシートは安らぎと力の腰かけ
5,000㎡の敷地に約3,000トンの大理石を使って、大小さまざまなモニュメントが造られており、空の青、木々の緑、大理石の白が織りなす空間は見事です。
杭谷一東さんは、広島県に生まれた彫刻家で国際的に活躍しています。
亀玉の舞台
光明の塔
20才で日展に初入選、以降連続8回入選した後、イタリア国立アカデミー彫刻学科を卒業、以降イタリアを中心に活動し、国際的なコンクールで数多く受賞しています。最近はスペイン・ドイツにも活動の幅を広げています。
風の四季
5. ミュージアムショップ白蓮華
びゃくれんげ。10:00~16:30 オープンです。
瀬戸内でよくとれるレモンを中心としたお菓子類。お勧めは「レモンケーキ」。地元、瀬戸田町で採れたレモンのみを使用したケーキです。生地にはレモン表皮で作ったレモンピールを織り込み、中には果汁100%のレモンジェルを入れ、焼き上げています。
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陶器の数々。
お香など、いろいろ揃えてあります。
6. まとめ
しまなみ海道沿いにはいろいろ観光スポットがありますが、お勧めスポットの1つです。境内の建物も見応えがありますし、千仏洞には本当に千体近い石仏様がおられます。また、「未来心の丘」の広大な大理石の彫刻には心を奪われます。明る過ぎて目を大きくは開けてられないくらいです。
7. 基本情報
施設名
耕三寺、耕三寺博物館
住 所
車でのアクセス
連絡先
0845-27-0800
定休日
なし
営業時間
9:00~17:00 最終入館は30分前まで
入館料
- 大人 ¥1,400
- 大学生・高校生 ¥1,000
- 中・小学以下 無料
駐車場
無料であり
- P1 普通車40台 徒歩2分
- P2 普通車40台 徒歩5分
所要時間
約2時間