こんにちは!どこでもGOです!
東京・目黒にあるホテル雅叙園東京で和のあかりx百段階段というイベントが開催されています。副題は極彩色の百鬼夜行!どんなイベントか興味がかきたてられますよね。
歴史あるホテル、文化財である百段階段で繰り広げられる極彩色のアート!料金¥1,500ですが、倍以上の価値・興奮度。超お勧めです!
ご紹介しますね。
目 次
1. ホテル雅叙園東京
東京・目黒駅から行人坂(ぎょうにんざか)を下ったところにある歴史ある高級ホテルです。昔から知っている人なら、目黒雅叙園の方がしっくりきますね。2017年にリブランドし、ホテル雅叙園東京になりました。新しいホテルになってから始めてではないですが、昔とは違い近代的な壮観なホテルです。
この正面玄関のロビーはホテルランクに比べ今一に見えますが、奥の方には価値の高い美術画・美人画がたくさんあり、素敵ですよ。日本庭園も非常に美しく、よくイベント・結婚式をやっています。
会場受付にてチケット購入です。予めオンラインチケット購入済みの方はスタッフの方へお見せください。
会場は3階、そこへ行く為のエレベーターがこれ!漆の重厚な図柄です。これは螺鈿(らでん)細工と呼ばれます。螺鈿は、チョウガイ、アコヤガイ等の貝殻の光沢のある面を模様の形に切り、それらをはめ込んで装飾する技法です。ここでは貝を漆で塗りこめ、木炭で磨く「研ぎ出し」の手法が用いられています。
ホテル内ではここ以外でも気を付けてみればさまざまな所で見る事のできる代表的な装飾です。
2. 目黒雅叙園
目黒雅叙園は1931年(昭和6年)に、創業者細川力蔵が目黒に、日本料理・中華料理を提供する本格的な高級料亭として開業しました。写真は、1940年(昭和15年)当時の全景です。当時は7号館までありました。
当時から徐々に食事だけでなく、施設内で挙式から披露宴、写真撮影まで行うサービスを提供する、総合結婚式場になっていきました。別名、昭和の竜宮城と呼ばれていました。
写真の左上に斜めに坂下から坂上につながる7部屋が3号館であり、各部屋をむすんでいるのが百段階段です。
3. 百段階段
先に、イベント名にある百段階段を紹介しますね。
百段階段とは3号館である7部屋を結ぶ100段の階段です。1935年(昭和10年)に建てられました。今ではホテルに現存する唯一の木造建築です。2009年(平成21年)にこの7部屋の内4棟の座敷棟が東京都指定有形文化財に指定されました。
行人坂という急坂に沿って建てられた7部屋をむすぶ100段の階段なので、百段階段と呼ばれた訳です。最上階を1階としていたので、ほとんどが地下となりますね。各部屋では、連日、食事を楽しむ方々の晴れやかな宴が行われていました。
7部屋は下(低い方)から順に下記の名前が付いています。部屋名の多くは設計者の名前からきています。
- 十畝(じっぽ)の間
- 漁樵(ぎょしょう)の間
- 草丘(そうきゅう)の間
- 静水(せいすい)の間
- 星光(せいこう)の間
- 清方(きよかた)の間
- 頂上(ちょうじょう)の間
今まで百段階段としてご紹介してきましたが、実際は99段!!なななな なんで100段 でないの??
そばに説明がありました。
4. 和のあかりx百段階段
百段階段につながる各部屋で今回のイベントが開かれています。
会場にはいるとまずは金魚の提灯が出迎えてくれました。山口県柳井市の柳井金魚ちょうちん祭りです。
今年の本祭りは、2023/08/13(日)です。会場内には約4,000個の金魚ちょうちんが装飾され、そのうち約2,500個に灯りがともります。
そして、篠原風鈴本舗さんの江戸風鈴です。篠原風鈴本舗は1915年(大正4年)創業の江戸風鈴の製造所で、江戸時代から作られていた風鈴を今でも作り続けているのはここと、のれん分けした2ヶ所のみです。
伏谷商店さんの名古屋ちょうちんです。1962年(昭和37年)創業の伏谷商店さんが江戸時代から伝わる伝統技法で作られています。
●十畝(じっぽ)の間~異界へと続く道
一葉式いけ花家元である染谷尚弘さんの作品です。一葉式いけ花は1937年(昭和12年)に創流され、植間(はなはざま)を理念とする流派です。植間とは、植物の魅力を見つけ、間(ま)を意識した、独創的な花の世界を作り上げる事をめざしています。
百鬼夜行をテーマに、部屋を進むごとに現世から異界へと旅をするかのようです。どうしても作品自体に目が行きがちですが、部屋そのものにも非常に味わい深いものがあります。
●漁樵(ぎょしょう)の間~鬼の住処
漁は漁師、樵は木こりの事で、部屋の左の柱に漁師、右の柱に木こりの姿が彫られています。天井画にも注目です。ペットボトルアーティストの本間ますみさんの作品です。生物学の見地に基づいた実物大のリアルな作品が得意です。作品は全てペットボトルから出来ています。時々刻々、妖しい音楽にあわせて色が変化していきます。
極彩色の作品は美しくも妖しい世界へと誘います。目だけでなく、音楽、香り、歴史的な重みと五感で体感できる、夏のひと時の楽しみとなります。
●草丘(そうきゅう)の間~異界の四季
部屋の欄間の絵を描いたのが、磯部草丘という画家からきています。
造形作家・人形師であるよねやまりゅうさんの作品です。
歌舞伎 藤娘
女形が踊る人気舞踏である藤娘。一面に咲き誇った藤の花。そこに現れる美しい娘は実は人間ではなく、若い娘に姿を変えた藤の精です。
七夕飾り作家である櫻井駿さんの作品です。
見た人の心にいつまでも鮮やかに残る印象的な飾りを作りたいという思いから、伝統的意匠に再解釈を加え、独自の造形と融合させた作品作りを続けています。
●静水の間~白き狐の世界
ススキの穂の中には白狐が
フラワーデザイナーの米川慶子さんの作品です。藍ならではの深い色合いで妖しくも美しい世界です。
あかり作家の高山しげこさんの「漉き紙の灯り」です。
漉いた(すいた)紙で作ってあります。
●清方の間~対岸の現世
倉敷光作所の希莉光あかり(きりこあかり)です。切子の造形美を発展させた和のあかりです。
大きな万華鏡です。のぞいて見るとこんな感じ。
●頂上の間~神々の園
大島エレク総業さんによるライティングデコレーションです。
越谷だるまによる、だるまアートです。江戸庶民に親しまれていた、越谷張子だるまは日本最古のだるまの1つです。だるまは、厄除けの他、五穀豊穣、商売繁盛、開運などの縁起物として庶民の人気でした。
栃木ダボ製作所の神々のお面です。間伐材を再活用した116種にも及ぶ神々のお面です。
5. ミュージアムショップ
展覧会に出展している個人・団体による作品が数多く販売されています。栃木ダボ製作所の神々のお面も販売されています。結構、かわいい!手頃!
「かみはなび」は気に入ったので、お買い上げ!
6. まとめ
いかがでしたか?
- 百段階段と言う文化財を場に和のアートがすばらしくはえています。これで¥1,500ですよ。倍の金額の価値があると思います。なぜ安いのかは、たぶん、ホテルには他にも庭園とか見る価値のあるところがいろいろあるし、きっとお茶でも飲んでいくからと思います。
- また本企画以外にも百段階段にまつわる歴史的企画を実施していますので、ホテル雅叙園東京のHPをチェックする事をお勧めします。こちらではより一層、天井画、欄間を楽しむ事ができます。
- 会場入口で靴を脱いで、備え付けのビニール袋に入れて持っての見学となります。文化財なので、夏ですが靴下ははきましょう。
- 作品のほんの一部をご紹介しました。2023年9月24日までとまだまだやっていますので、行かれてはいかがでしょうか。
これを見て、どこかへ行きたくなった方は、下記から検索!
7. 基本情報
展示会名
和のあかり X 百段階段2023
極彩色の百鬼夜行
場 所
ホテル雅叙園東京
住 所
東京都目黒区下目黒1-8-1
アクセス
JR目黒駅から行人坂を下る、徒歩3分
電 話
03-5434-3140 10:00-18:00
会 期
2023/07/01(土)~09/24(日)
開館時間
11:00~18:00 最終入館17:30
休館日
なし
入場料金
- 当日券 ¥1,500
- 特別前売券 ¥1,200
- 学 生 ¥800
- ペアチケット ¥2,800
上記以外にもグッズ付チケットなどもあります。
駐車場
ホテルのB1,B2が駐車場
¥400/30分
所要時間
約1時間
階段での移動なので、バリアフリーではありません