こんにちは！どこでもGOです！
東京都大田区・池上にある 池上本門寺のお会式（おえしき）に行ってきました。
毎年10月、日蓮宗の宗祖・日蓮聖人の遺徳をしのんで行われるこの行事は、夜になると万灯の光と太鼓の音に包まれる、まさに池上の秋の風物詩。
参道にはたくさんの屋台が並び、境内へと続く石段の上では幻想的な万灯練供養が繰り広げられます。
活気と祈りが交わる特別な夜の様子を——
ご紹介します。
目 次
1. 概要 お会式とは
「お会式（おえしき）」とは、日蓮宗における宗祖・日蓮聖人の命日（10月13日）を中心に、その遺徳を偲ぶ法要の儀式を指します。
全国各地の日蓮宗寺院で行われます。中でも東京都大田区にある、日蓮宗の総本山である池上本門寺で営まれるお会式は、最も盛大です。
池上本門寺では、毎年 10月11日～13日の3日間にわたって開催され、期間中は多様な法要・読経・法話が行われます。 中でもハイライトとなるのが、10月12日の夜に行われる「万灯練供養（まんどうねりくよう）」です。
池上本門寺境内には「此経難持坂（しきょうなんじざか）」という96段の石段があります。この坂の段数は、法華経「見宝塔品」の経文96文字にちなんで名づけられたとされ、万灯練行列はこの坂を通るルートです。
2. 主な日程とイベント
10月11日
初日法要。開幕にあたっての奉行など。
10月12日
午前：宗祖御更衣法要（日蓮聖人の衣替え）など
午後：報恩御逮夜法要・講演など
夕方～夜：万灯練供養（18時頃開始～23時前後まで） これメイン！
10月13日（命日）
臨滅度時法要（夜明け前～早朝にかけて）
正当法要（午前）
法話など
通夜説教
メインは、12日の万灯練行列（まんどうねりぎょうれつ）と、13日の臨滅度時法要。これらは多くの参拝者が訪れる夜のハイライトです。
また、この期間中は池上周辺の街中にも露店が多数立ち並び、参拝者で賑わいます。
最寄り駅は、東急池上線（五反田駅～蒲田駅間）の池上駅です。期間中は臨時列車も出、非常に混雑します。
3. 万灯練行列（まんどうねりぎょうれつ）とは
万灯練行列（まんどうねりぎょうれつ／または万灯練供養）は、このお会式におけるもっとも華やかな行事のひとつです。
特徴・見どころをまとめました。
- 100基以上（講中の規模によって変動）もの万灯塔が、池上の街を練り歩きます。
- 練行は、池上駅付近や徳持会館あたりから始まり、約2kmほどのルートを通って本門寺へ向かう２つのルートがあります。
- 提灯を高く掲げた万灯は、桜の花や五重塔を模した造形を施されたものが多く、夜の闇に映えて幻想的です。
- 途中、纏（まとい）振りや太鼓・お囃子が伴われ、沿道に熱気と拍手が交差します。
- 練行列は18:00～23:00の予定で、深夜帯の参拝者や観客がその賑わいを見守ります。
万灯（灯明塔に装飾を施したもの）は、日蓮聖人が寂滅された際、10月でありながら桜が咲いたという言い伝えから「御会式桜（おえしきざくら）」が象徴的に用いられています。
4. まとめ
当日の夜、薄暮が迫る中で境内に入ると、すでに空気は期待と興奮に包まれていました。参道には露店がずらりと並び、屋台の匂いや灯りが歩を進める足を止めさせました。
18時頃になると、遠くから太鼓や笛の音が聞こえてきて、列の先頭で纏（まとい）を振る若者の姿が見え隠れし始めます。そこに続いて、万灯を掲げた一行がゆっくりと進んできました。
万灯は思った以上に巨大で、その灯りが夜空に浮かび上がる様子は幻想的。五重塔のような構造のものや、桜を模した飾りのあるものなど、講中（信者のグループ）によって装飾や形も大きく異なっているようでした。
総門や仁王門をくぐる際には、高さにぎりぎり迫る万灯もあり、緊張感と美が交錯します。特に大堂周辺では纏振りの演技があり、リズミカルな囃子と太鼓が熱を帯び、観客の歓声が上がりました。
深夜に近づくにつれて、万灯の数も観客の数も増し、闇を切り裂くような灯りと音のコントラストが、記憶に残る圧倒的な体験でした。
5. 基本情報
イベント名
お会式
場 所
池上本門寺およびその周辺道筋
開催日
例年10月11日〜13日（3日間）
万灯練供養
10月12日夜（18:00頃 ～ 23:00前後）
概算参拝者数
例年30万人を超える規模との事です
最寄駅
